前回の記事「PhotoShopでテンキーを左手デバイスとして使う方法【Windows】」を書いていて思ったのです。
テンキーにWordPressのショートカットを割り当てたら便利なんじゃね?
ということでこの記事では、テンキーにショートカットを割り当てて、WordPressでの記事作成を効率化する方法を紹介します。
「そもそもWordPressのショートカットってなんぞや?」「何ができるの?」「テンキーに割り当てるメリットは?」「テンキーレスキーボードユーザーの場合」なども解説しますので、WordPressの作業を効率化したい全ての人の参考になればと思います。
この記事で紹介している方法はWindowsで使用可能です。Mac版は以下の記事で解説しています。
また、基本的にはGutenbergでの使用を想定していますが、クラシックエディターでも応用可能だと思います。
こんな風にショートカットを設定してWordPressを効率化しています
僕はこんな風に数字キーで様々なブロックを一発で挿入できるようにショートカットを割り当てています。
どれくらい効率化できるの?
この記事を例に考えてみます。この記事では160個のブロックを使ってます。
例えば、1個のブロック挿入にかかる時間を、「普通に挿入 → 2秒、テンキー1発挿入 → 0.5秒」である仮定します。1回あたり1.5秒の節約ですから、この記事だけでも4分(240秒 = 1.5 × 160回)の節約です。
1日1記事書くとすれば1ヶ月で2時間(120分 = 4分 × 30記事)の節約となります。使い方によってはさらなる効率化が可能です。
ブロック挿入の他にも「+」キーに「前にブロックを挿入」とか、「*」キーに「ブロックの複製」などを割り当てています。
僕はテンキーレスキーボードユーザーなので、左手デバイスとして外付けテンキーを使用しています。僕が使用しているBUFFALOの外付けテンキーはAmazonで746円で購入しました。この値段で効率化を図れるのお得ですよね。
使用している外付けテンキー
WordPress効率化のためのショートカット
WordPressで使えるショートカットは大きく2つに分けられます。
- コピー、ペーストなどの基本的なショートカット
- 「/(スラッシュ)」を用いたブロック挿入コマンド
この記事のメインは2つ目のスラッシュを用いたコマンドになりますが、1つずつ見ていきましょう。
基本的なショートカット
\超基本的なショートカット/
\覚えておくと便利なショートカット/
コピー | Ctrl + C | 下書き保存 | Ctrl + S |
ペースト | Ctrl + V | ブロック複製 | Ctrl + Shift + D |
切り取り | Ctrl + X | 前に挿入 | Ctrl + Alt + T |
取り消し | Ctrl + Z | 後に挿入 | Ctrl + Alt + Y |
やり直し | Ctrl + Shift + Z | ブロック削除 | Shift + Alt + Z |
「ショートカット」と聞くと、思いつくのはこんな感じでしょうか。左列はWordPressのみならず、パソコンを使う上では最低限覚えておきたいショートカットです。
また、ブロック複製のCtrl + Shift + Dは、Atomなどの高性能エディタの行複製と共通のショートカットということで、馴染みのある方もいるかもしれません。
もちろんこれらのショートカットもテンキーに割り当て可能です。
/(スラッシュ)を用いたブロック挿入コマンド
WordPressのGutenbergでブロックを挿入する際に使える技になります。
『ブロックを選択するには「/」を入力』っておそらく皆さん目にしていると思いますが、どれくらい使っていますか?
/(スラッシュ)の後にブロック名を入力し、Enterを押すことで、様々なブロックをキーボードだけで挿入できる機能です。代表的なブロック挿入のためのコマンドをまとめます。
見出し(H2) | /heading, /h2 | 画像 | /image |
見出し(H3) | /h3 | 引用 | /quote |
見出し(H4) | /h4 | カスタムHTML | /html |
リスト | /list | YouTube埋め込み | /youtube |
自分で登録した再利用ブロックも、スラッシュを使って挿入できます。例えば「self-introduction」という再利用ブロックを登録している場合、/selfとかで挿入できます。
これを利用して、テンキーに「/(スラッシュ)+ ブロック名 + Enter」を入力させる機能を割り当てることで、「ボタンを押すだけで1発でブロック挿入可能」な仕組みを作っていきます。
WordPressのショートカットを割り当てる方法
テンキーにショートカットを割り当てる方法はいくつかありますが、今回は「Dresskey」というソフトを使います。ダウンロード方法から設定までを一通り見ていきましょう。
ダウンロード
画像はクリックで拡大できます。
DresskeyはGitHubからダウンロードできます。
Dresskeyのページにアクセス、緑色の「Code」ボタンから「Download Zip」をクリックすればZip形式でダウンロードできます。
Zipファイルを解凍後、以下の場所にあるDresskey.exeを起動します。
dresskey-master/package/dresskey-exe-ver/dresskey
設定
Dresskeyを起動したら、WordPress用の設定ファイルを作っていきます。
左上のアプリケーション設定の中から「新規作成」をクリック、設定名を「WordPress」などに変更しておくと分かりやすいです。
次に、作成した設定ファイルを、WordPressを使用するブラウザアプリと紐付けます。
ウインドウ条件の横にある「←」をクリックすると「取得したいウインドウを右クリックしてください」と表示されます。その状態で、使用するブラウザアプリのウインドウを右クリックします。
ウインドウ条件に
ahk_class (アプリ名)
と表示されていればOK。
ちなみにChromeの場合はahk_class Chrome_WidgetWin_1、FireFoxの場合はahk_class MozillaWindowClassのように表示されていると思います。
キーの割り当て
キー割り当ての基本
いよいよキーを割り当てていきます。画面右の「キー設定」欄で設定できます。
各キーの上の入力欄にコメント、下の入力欄に割り当てるキーを入力します。下だけ入力すれば機能します。
1. キー入力の基本ルール
- 入力されたキーは左から順に出力される
- アルファベット、数字、記号はそのまま記述
- EnterやTabなどの特殊キーを単独で使う場合は{}で囲う
が大まかなルールになります。
例1「0」キーに好きな文字列を割り当てる
「0」キーに対応する項目はNumpad0です。
例えば「こんにちは!」と入力後、Enterを押す機能を割り当ててみます。Numpad0の内、下の入力欄に
こんにちは!{enter}
と書けばOK。
2. ブロック挿入の割り当て
上のルールを踏まえれば、/(スラッシュ)を用いたブロック挿入の割り当ても簡単です。
/ボックス名{enter}
例2「2」キーにH2見出し挿入を割り当てる
「2」キーに対応する項目はNumpad2です。Numpad2の内、下の入力欄に
/h2{enter}
と書けばOK。
3. 複数のブロックを挿入
例えば、「H2見出しの下には必ず画像を挿入している」といったルールがある場合、H2見出し挿入と画像挿入を1つのキーにまとめてしまえばより効率的ですよね。
このように複数のブロックを挿入するコマンドを割り当てたい場合、
/ボックス名1{enter}/ボックス名2{enter}
のように順番に入力すればOKです。数の制限は特にないです。
例3 「+」キーにH2見出し→画像→リスト挿入を割り当てる
「+」キーに対応する項目はNumpadAddです。NumpadAddの下の入力欄に
/h2{enter}{enter}/image{enter}{enter}/list{enter}
と入力すればうまくいきます。{enter}が2つ重なっている場所がありますが、なぜこう入力するのかは実際の動きを想像しながら考えてみてください。
4. 修飾キーを使ったショートカットを割り当てる
コピー(Ctrl + C)や、段落削除(Alt + Shift + Z)など、修飾キーを使ったショートカットの割り当ては少し特殊です。
修飾キーを以下のように記述します。
- Ctrl → ^
- Shift → +
- Alt → !
- Win → #
例4 コピーと段落削除を割り当てる
コピー(Ctrl + C)と段落削除(Alt + Shift + Z)を上のルールで正しく記述すると、
- Ctrl + C → ^c
- Alt + Shift + Z → !+z
のようになります。
ということで僕が割り当てているキーの一覧はこんな風に設定されています。
これだけ知っていれば、WordPressに関するショートカットの設定には困ることはありません。が、キー指定に関する全てのルールを知りたい方は、Dresskey開発者様のページをご覧ください。
WordPress効率化!おすすめテンキー3選
ここからは、テンキーレスユーザーの方でも手軽に導入できるおすすめ外付けテンキーを3つ紹介します。それぞれ特徴がありますので、ぜひご参考に。
【人気】iClever IC-KP08
左手デバイスとしても大人気のiCleverのテンキー。丸形キー、薄型ボディなども特徴的ですが、なんといってもショートカットを書き込めるシールが付属しており、まさに左手デバイスとして活躍してくれる製品です。
【格安】BUFFALO BSTK100
記事冒頭に紹介した、僕も使用している格安テンキーです。テンキーとして必要十分な動きをしてくれているので、満足しています。
【打ち心地抜群】FILCO Majestouch TenkeyPad 2
メカニカルのテンキーなので打ち心地抜群。茶軸、青軸、ピンク軸が用意されています。メカニカルの打ち心地が3,000円台で手に入るのはお買い得です。
まとめ:WordPressショートカットを使って日々の作業を効率化!
- /(スラッシュ)を使ってブロック、再利用ブロックを挿入!
- Dresskeyを使うことでテンキーに好きなショートカットを割り当てる!
- 外付けテンキーは1,000円以下で購入可能、テンキーレスユーザーも簡単に導入できる!
皆さんの執筆スタイルに合うかどうかはわかりませんが、テンキーには使い所がたくさんあると思います。うまく使えれば低コストで確実な効率化デバイスになることでしょう。
ぜひ、この記事のコメントにて「テンキーをこんな風に使って効率化しているよ!」という事例を共有していただければと思います!もちろんご質問もどうぞ。では!
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