こんにちは!現役数学科ブロガーのかんまるです!
この記事では、受験生の頃50冊を超える参考書を購入していた参考書オタクの僕が考える特定の分野を補強する最強の参考書を厳選して紹介します。
特に、入試で頻出の微積分と確率、安定して得点源にするのが難しい整数分野の参考書を重点的に紹介します。
志望大学の頻出分野の対策や、苦手分野の克服にぜひ!
\この記事で紹介している参考書早見表/
タイトル | 内容 | |
1. 坂田アキラの 微分積分が面白いほどわかる本 数Ⅱ、数Ⅲ | 初学者でも読めるとてつもなく丁寧な入門書 | |
2. 1対1対応の演習 数学Ⅲ 微分積分編 | 鋭い角度からの解説が特徴の問題集 | |
3. 微積分/基礎の極意 | ハイレベルな微積の問題集、周辺知識も豊富 | |
4. 合格る確率+場合の数 | 万人におすすめできる確率特化の参考書 | |
5. 坂田アキラの 場合の数・確率・データの分析が面白いほどわかる本 | 丁寧な入門書の確率版 | |
6. ハッとめざめる確率 | 解説が軽快で面白い難関大志望者向けの参考書 | |
7. 場合の数・確率 分野別標準問題精講 | 場合の数、確率の問題だけが収録された問題集 | |
8. マスター・オブ・整数 | ハイレベルだけど面白い整数の参考書 | |
9. 整数 分野別標準問題精講 | 整数の問題だけが収録された問題集 | |
10. 面白いシリーズ 整数分野 | 坂田アキラ先生のものとは違う、難関大志望者向けの参考書 |
分野別参考書の評価基準
今回は各参考書を、レベル・わかりやすさ、参考書を1周読み終わる(解き終わる)スピードの3点から評価しました。
評価内容はざっくりこんな感じ。スピードはあくまで目安ですが、1日あたり1〜3時間程度勉強した場合で考えています。
レベル(10段階) | わかりやすさ(5段階) | スピード(5段階) |
★・・・・・・・・・授業導入レベル | ★・・・・行間を埋めて考えるレベル | ★・・・・3ヶ月〜 |
★★・・・・・・・・定期試験レベル | ★★・・・必要最低限の解答・解説 | ★★・・・1ヶ月〜3ヶ月 |
★★★・・・・・・・入試導入レベル | ★★★・・わかりやすい解答・解説 | ★★★・・2週間〜1ヶ月 |
★★★★・・・・・・共通テスト標準レベル | ★★★★・かなりわかりやすい解答・解説 | ★★★★・1週間〜2週間 |
★★★★★・・・・・共通テストやや難レベル | ★★★★★非常にわかりやすい解説・解答 | ★★★★★1日〜1週間 |
★★★★★★・・・・中堅私立レベル | ||
★★★★★★★・・・地方国立レベル | ||
★★★★★★★★・・旧帝大レベル | ||
★★★★★★★★★・最上位大学レベル | ||
★★★★★★★★★★趣味レベル |
分野別参考書紹介:微積分
入試で必ずといっていいほど出題される微分積分の参考書を紹介します。
微分積分は演習をしっかりしておけば得点源にできる分野です。特に理系受験者は最優先で対策をしましょう。
とはいっても一般的な問題集は微積分を重点的に取り上げてますので、そちらで十分対策できます。「さらに演習したい!」「苦手意識がある…」「普通の問題集だけではよくわからない…」という方はここで紹介する参考書を選んで勉強してみてください~。
1. 坂田アキラの微分積分が面白いほどわかる本 数Ⅱ、数Ⅲ
坂田アキラの面白いほどわかるシリーズは非常に多くの分野を網羅しています。(この記事の最後で紹介しています。)
このシリーズは初学者でもめっちゃ分かるようにとてつもなく丁寧に書かれているのが特徴。
数Ⅱ版で400ページ、数Ⅲ版で592ページと、微分積分という一つの分野だけの参考書なのにとても分厚いです。どれだけ詳細に書いてあるかがページ数から見て取れます。学校の授業よりわかりやすいかも。
微分積分がとにかく苦手な人におすすめ。逆に学校の授業を十分理解できる人には必要ないです。
2. 1対1対応の演習 数学Ⅲ 微積分編
大人気、1対1対応の演習。網羅系寄りの問題集です。網羅系の中では上のレベルです。
こちらは数ⅠA~数Ⅲまで計6冊構成になっていますが、数Ⅲ微積分だけで1冊を成しているので、微積分の対策としてこの1冊だけを勉強することができます。
ほかの参考書にはないような鋭い角度からの解説が特徴で、微積分の基礎が完成している人はどんどん回せばかなり力がつく問題集です。この問題集レベルをクリアできれば、多くの入試問題に対応できる力がつきます。
Amazonの商品ページで一部試し読みができますよ~。
>>1対1対応の演習/数学3 微積分編(Amaozn)
3. 微積分/基礎の極意
「基礎」の極意とありますが、これは「受験数学の微積分の基礎」というよりは「学問としての微積分の基礎」と思ってください。内容はかなり本格的です。
1章で基本~難しめの計算問題
2章で微積分に関する200個程度の周辺知識の紹介
3章で64題の入試問題や有名問題が収録されています。
2章は盛りだくさんですが、1つ1つがコンパクトにまとまっているので、休憩がてら眺める程度でOK。中には大学で学ぶような内容(レベル分けされてるので難しいものは読まなくてもOK)もありますが、先に知っておくと入試問題の見方が変わったりします。
全体を通してかなりレベルの高い参考書ですが、これをやり切れば微積を相当な得点源にすることができます。(僕もそうでした。)
難関大学や難しい微積が出題される大学を志望する人は1度見ておきたいですね。
Amazonの商品ページで一部試し読みできます。
>>微積分/基礎の極意(Amazon)
分野別参考書紹介:確率・場合の数
こちらも入試頻出分野の確率と場合の数の参考書を紹介します。この分野は苦手意識がある方も多いと思います。(僕もそうでした)
苦手意識がある人が多い分、差がつきやすい分野でもあるので、苦手意識がなくなるまでしっかり対策をしておきましょう!
4. 合格る確率+場合の数
まず多くの人におすすめできる合格る確率+場合の数。
ステージが5つに分けられており、ステージ1の教科書レベルの原理原則編からステージ5の超高難易度有名問題編まで、無理なくステップアップできます。
共通テスト対策にはステージ3まで、一般大学対策にはステージ4まで、難関大学対策にはステージ5までといった使い分けができるので、多くの人におすすめできるというわけです。
これでもかというくらいに図や表が盛り込まれており、なにより解説がわかりやすいです。一度目を通してみてほしい1冊ですね。
5. 坂田アキラの 場合の数・確率・データの分析が面白いほどわかる本
坂田アキラの面白いほどわかるシリーズは、確率も網羅しています。
こちらも微積分同様、初学者や授業が分からない人、苦手意識がある人におすすめ。ボリューム満点な352ページでしっかり確率や場合の数の基礎を身に着けることができます。
6. ハッと目覚める確率
難関大学志望者で、確率に苦手意識がある人におすすめしたいのがハッと目覚める確率。
基礎から解説をはじめ、難関校も含めた合否を分ける問題を解けるようにするのが本書の最終目的。図やイラストが豊富でとにかく面白いです。
筆者の安田亨先生の、ズバズバと切り込んで解説していく様は安田節と呼ばれ、この安田節が軽快で面白く、まるで安田先生の授業を受けているかのよう。
第4部のハイレベル演習までしっかりこなせば、相当な力がつきます。
Amazonの商品ページで試し読みできます~。
>>ハッとめざめる確率(Amazon)
7. 場合の数・確率 分野別標準問題精講
標準問題精講にも、分野別の問題集があります。(記事の最後にまとめてます。)
75題の問題が収録されており、基本編から実戦編まで網羅。特に第5章の漸化式の応用は難関大受験者は慣れておきたい項目です。
解説もわかりやすいです。確率の問題をたくさん解きながら理解を深めたい人におすすめ。
分野別参考書紹介:整数
整数は他の分野に比べて解法が思いつきにくい分野です。特に難関大学では頻出ですので、対策をしておきたいところです。
8. マスター・オブ・整数
整数問題を極めたい人におすすめなのが、マスター・オブ・整数。
第1部に系統別基礎問題集(基礎とはいっても難しい、16の系統に分けられた問題が各系統ごとに5問程度収録)
第2部に初等整数論の重要部分の概説(知ってると便利な知識の紹介)
第3部に大学入試の実戦演習(東大京大をはじめとする難問揃い)
第4部に興味深い問題の演習(有名問題や学コン、一部入試問題)が収録されています。
かなりレベルの高い参考書ですが、興味深い内容が多く勉強していて面白いです。東京一工をはじめとする整数分野がよく出る難関校の受験者で、整数分野をしっかり対策しておきたい方におすすめ。
Amazonの商品ページで一部試し読みできます。
>>マスター・オブ・整数(Amazon)
9. 整数 分野別標準問題精講
問題数56問+演習問題31問の計87問が収録された整数特化の問題集。
マスター・オブ・整数に比べて比較的基本的な問題から収録されています。
マスター・オブ・整数は豊富な周辺知識や興味深い解説が特徴なのに対して、こちらの整数標問は良くも悪くも普通の一般的な問題集です。
時間がある人はマスター・オブ・整数でじっくり学習、時間がない人は整数標問でゴリゴリ演習するといった使い分けがいいですね。
10. 面白いほどシリーズ 整数分野
こちら面白いほどシリーズですが、今まで紹介してきた坂田アキラ先生の書籍ではありません。坂田アキラ先生の面白いほどわかるシリーズには整数分野はまだ出版されていません。(今後出版される可能性あり。)
ということで代わりに佐々木先生、志田先生の2つの書籍を紹介します。
これらは坂田アキラ先生のシリーズとは違って、初学者には少し難しいかなと思います。どちらかというと難関大受験者で整数分野を対策しておきたい方におすすめ。
分野別参考書紹介:その他の分野
最後にその他の分野の参考書も紹介しておきます。苦手分野の克服や志望大学頻出分野の対策にどうぞ。
坂田アキラの面白いほどわかるシリーズ
この記事でも再三登場している坂田アキラ先生の面白いほどわかるシリーズ。数学が苦手な人や学校の授業についていけないような人でも理解できる丁寧な解説が特徴。ここまでで紹介していない分野の参考書をまとめて紹介しておきます。めっちゃあります。将来的には全部の分野の参考書を出したいそうです。数学のほかにも化学と物理がありますがここでは割愛。
分野別標準問題精講
こちらも再三登場している標準問題精講の分野別問題集。標準問題精講は入試標準~難関大レベルの問題を網羅しており、志望校頻出で強化したい分野の対策におすすめ。
まとめ
自分に合った参考書は見つかったでしょうか。
基本的には全分野が網羅されている一般的な参考書や問題集で学習を進め、特定の分野でつまずいたりさらに強化したい場合にここで紹介した参考書を使ってみてくださいね!
ほかにもレベル別の参考書も紹介しています!
コメント