【大学数学】集合論のオススメ参考書4冊を現役数学科が紹介

かんまる

こんにちは!現役数学科ブロガーのかんまるです!

この記事では、大学生が学ぶ数学の分野の1つ「集合論」のオススメ参考書を4冊紹介します。
集合論は全ての数学の基礎になる部分なので、しっかり勉強しておく必要があります。

紹介する4冊は、授業の参考になることはもちろん、独学にも使える参考書ばかりです。これから集合論を学ぶ方、集合論を学んでいるけどつまずいている方は必見ですよ。


目次

集合論オススメ参考書その1:集合・位相入門(松坂)

基本情報

集合・位相入門(松坂和夫 数学入門シリーズ 1)
 松坂和夫 著
 出版社:岩波書店
 刊行日:2018年11月06日
 ページ数:340ページ

集合論の最も有名な参考書です。
1968年に初版を刊行してから長年愛されている参考書で、2018年に新しいデザインになりました。
大学の授業で教科書や参考書に指定されることも多く、数学科の生徒のほとんどが所持している印象です。

かんまる

私は高校を卒業してから大学に入学するまでの春休みにこの本を使って集合論を勉強しましたが、かなり分かりやすいと感じました。特に序盤は図を用いた説明や、豊富な例によってすんなりと理解できると思います。分からない部分もじっくりと考えれば理解できます。
抽象的な話題も登場する集合論ですが、この本は必ず理解の助けになるでしょう。個人的に好きな数学の参考書の内の1つです。
ここがポイント

ここがポイント!
  • 集合論の最も一般的な参考書
  • 1968年の刊行以来長年愛されるベストセラー
  • 多くの人が使っている安心感


集合論オススメ参考書その2:集合と位相(内田)

基本情報

集合と位相(数学シリーズ)
 内田伏一 著
 出版社:裳華房
 刊行日:2020/3/14
 ページ数:241ページ

こちらも松坂の集合・位相入門と肩を並べて有名な集合論の参考書です。
1986年の発売以降多くの方に読まれ続け、2020年に増補新装版としてリニューアルしました。問題の解説が補強され、本に載っていない解説もホームページから確認することができます。

かんまる

私は松坂の集合・位相入門をメインに勉強し、こちらの内田の集合と位相は、より理解を深めるためのサブ参考書的な位置づけにしています。松坂の方で分からない部分や別の例を考えたい時に内田の参考書を参照したりします。
とは言え内田の集合と位相は241ページと、松坂に比べて100ページほどコンパクトになっているので、松坂が重いという方はメインの参考書にするのもオススメです。ただしページが少ないからと言って内容が簡単という訳では決してありませんよ。

ここがポイント!
  • 松坂の参考書のサブ的な位置づけとしてオススメ
  • ページ数が少なめ、コンパクトにまとまっている印象
  • 問題の解説がしっかり用意されており親切


集合論オススメ参考書その3:数学の基礎ー集合・数・位相(齋藤)

基本情報

数学の基礎ー集合・数・位相(基礎数学)
 齋藤正彦 著
 出版社:東京大学出版会
 刊行日:2002年8月1日
 ページ数:277ページ

こちらは、東京大学出版会の基礎数学シリーズの一つです。
他書と比べると集合や位相だけでなく、自然数の公理や実数体の構成にも触れており、まさに数学の基礎が1冊にまとめられています。他の集合論の参考書とは一線を画す1冊です。

かんまる

数学の基礎がしっかり厳密に書かれています。内容が少々難しいとの声も聞きますが、集合の分野に関しては非常に分かりやすい思います。
東大の名前がついているので、名前からして難しそうな印象を受けるかもしれません。しかしこの本を含めたこの基礎数学シリーズは良書が多く、本棚に並べているだけでモチベーションが上がりますよ。

ここがポイント!
  • 集合論以外にも数学の基礎を多く学べる
  • 特に集合の分野が分かりやすいと好評
  • 2年生以降にさらに理解を深めるために読むのも手


集合論オススメ参考書その4:集合への30講(志賀)

基本情報

集合への30講(数学30講シリーズ)
 志賀浩二 著
 出版社:朝倉書店
 刊行日:1988年5月1日
 ページ数:187ページ

こちらは普通の教科書調で書かれた本ではなく、まるで筆者の話を聞いてるかのような気分になる雰囲気の本です。固い文章というよりは、語り口調のような感じで書かれています。そのため非常に読みやすく、集合とは何か、どんなことを勉強するのかといった概要を学ぶことができます。

かんまる

私はこの本に出会ったのは大学に入ってからですが、大学入学前に集合を独学したい方にはこの本を勧めたいです。集合論の面白さ・深さを感じることができるはずです。この本を読んでから松坂など別の参考書を読めば、かなり読みやすいと思います。

ここがポイント!
  • 何より読みやすい、初学者にオススメ
  • 集合論の面白さ、数学の面白さを体感できる
  • 集合とは何か、どんなことを勉強するのかを掴める


まとめ

集合論は数学において非常に重要です。数学科の1年生の方は授業だけでなく、これらの参考書を使ってしっかり学習しておくことをオススメします。

  • 松坂「集合・位相入門」と内田「集合と位相」
  • 志賀「集合への30講」→ 松坂「集合・位相入門」
  • 松坂「集合・位相入門」→ 齋藤「集合・数・位相」

など複数の参考書で学習することで、理解を深めることができます。ぜひ自分に合う1冊ないしは複数冊を見つけて、集合論を勉強してみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。


今日のひとこと

かんまる

変換ミスで酒豪への30講と打った時に吹き出しました。


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